日本流の手法からの脱却がカギ

新しい波に早く乗るのはどこか――。新型コロナ禍により、これまでの常識とされていたことが大きく崩れ、新たなスタンダードが生まれる兆しが見え始めている。化粧品の商品開発においても同様のことが起こりつつある。ただしそれは商品開発の在り方自体が変わることを意味するものではない。というのも、肌や処方など、普遍的な研究に立脚しているものに変わりはないからだ。むしろ大きく変わるのは商品開発に関する考え方。それは、多くのコストや時間をかけ、完成度を高めた商品だけを発売する日本流の手法に変容を促すものとなりそうだ。

ソーシャルディスタンスなど、他者との適度な距離感が求められるようになる中で、個人のコミュニケーションの方法も変化。これまでのようなスキンケアやメイクアップのほか、外出機会が極端に減り、生活様式が変わったことで新しいニーズも生まれている。これまで以上に生活者の嗜好性が細分化していく。言い換えると、多くの生活者に一律に受け入れられる商品の開発が以前にも増して難しくなったということだ。その意味では、新たな生活様式で生まれる新規需要に各メーカーはスタートラインに立ったと言えそうだ。

生活様式の変化で新たな化粧ニーズが生まれている

この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。

ログイン