資生堂は、快眠のための、入浴とストレッチのコツをホームページ上で公開した。資生堂グローバルイノベーションセンターの白土 真紀主任研究員、中村靖子研究員が解説する。

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忙しい時や、暖かい季節になると、ついついシャワーだけですませてしまうことはありませんか。入浴は身体を清潔にするだけでなく、血行を良くする、疲れを取り除く、ストレス解消などの効果が期待できます。そこで、資生堂グローバルイノベーションセンターの研究員より、バスタイムやおやすみ前にリラックスする方法をご紹介します。

心身をリラックスさせる入浴法

お風呂の適温は42~43度といわれていますが、美容上は38~39度が適しています。ぬるめのお湯は、心や身体の緊張をほぐし、リラックスに導きます。反対にリフレッシュしたい時や朝すっきり目覚めたい時は、少し熱めのお湯でシャワーを浴びるのがおすすめです。

入浴にもいろいろな方法があるので、気分や体調に合わせて入浴しましょう。また、お気に入りの香りのボディシャンプーや入浴剤を使って、入浴を楽しむのもよいでしょう。ストレッチなども一緒に行うと効果的です。

38度前後のややぬるめのお湯で、肩までバスタブに入ります。20分~30分くらいゆっくりつかり、汗ばむ程度が目安です。ぬるいお湯は心身をリラックスさせます。特に就寝前など、ゆっくり休みたいときや、疲れをとりたいときに効果的です。しかし、肩までつかる全身浴は心臓への負担が大きいので、心臓の弱いかたなどは、みぞおちくらいまでお湯につかる半身浴をおすすめします。上半身が寒い場合は、冷やさないようにタオルなどをかけておくとよいでしょう。

おやすみ前の香りの効果

香りは、気分を明るくしたり、リラックスに導けたりと、上手に使うといろいろな変化をあたえてくれます。

40代~60代の女性を対象とした調査※では、香りを使わないときに比べ、寝る前に香りを使ったときの方が寝つきは早く、眠っている途中で目が覚めることも少なくなっていることが分かりました。香りのある入浴剤やボディケアアイテムを使用するのもおすすめです。(※資生堂調べ:2017年 40~60代 女性 32人)

おやすみ前に香りでリラックスするには、スキンケアの香りを楽しんだり、洗浄料などで手を清潔にした後に好きな香りのクリームでハンド&フットマッサージをしたり、フレグランスを使用するのも良いでしょう。

お風呂あがりにできるストレッチ

寝つきや目覚めが悪い原因のひとつとして、運動不足が考えられます。お風呂あがりのストレッチで、心地よい眠りにつきましょう。

★効果的なストレッチを行うためのポイント★

・ 反動をつけずにゆっくりと伸ばす

・ 無理をせず気持ちよく伸ばす

・ ゆったりとした呼吸を続ける

・ どこが伸びているか意識する

・ 全身をバランスよく左右均等に伸ばす

【首の横から肩にかけてのストレッチ】

ベッドや布団の上に背筋を伸ばして座り、片方の手のひらを頭の反対側に添えて引くようにして首を横に倒します。上体ごと倒れないように注意しましょう。反対側の肩を下げるようにすると効果的です。首の角度や添える手の位置を変えて、伸ばす部分を変えてみましょう。

【腕、肩、胸、腹部にかけてのストレッチ】

両手を前につき、四つ這いの姿勢から胸をできるだけ床につけ、お尻を上げます。一番高く上がったところで静止します。肘から先、あごを床につけるようにします。お手本として猫の“伸び”のポーズをイメージしてみましょう。

【腰からお尻のストレッチ(AからB)】

A 仰向けに寝て片ひざを両手で抱え、胸もとに引き寄せます。

背中はまっすぐに床につけたまま行えるよう注意しましょう。

その際、反対側の脚は床から浮かないようにして、できるだけまっすぐに伸ばします。

B 次に、Aのポーズから脚と反対側の手をひざの外側に当て、手の方向へ引き倒します。

できれば両肩を床につけたまま、顔をあいた手の方向に向けるようにして体をひねります。

A、Bの順で左右交互に行います。

 

プロフィール

資生堂グローバルイノベーションセンター 主任研究員 白土 真紀(しらと まき)

運動や栄養、リラクセーションなど、健康科学をもとにした美容ソフトの開発、化粧行為による五感刺激が心身に及ぼす影響や、運動などの生活習慣に関する研究などが専門。S/PARK Studioマネージャーを兼務。博士(健康科学)、日本体力医学会認定健康科学アドバイザー。

資生堂グローバルイノベーションセンター 研究員 中村靖子(なかむら やすこ)

日本的な花の香りの研究や、心理学の観点からの香りの基礎研究などを経て、化粧品の香りの研究を行う。「アネッサ」、「資生堂リラクシングナイトミスト」他、資生堂の多数のブランドの製品の香りを開発。