売り上げ拡大と返品削減 一体化を提案

メーカーと小売業の中間流通を担う卸売業の返品への立ち位置は難しい。小売業からは返品があり、メーカーからは押し込み販売があり、常に返品の危機にさらされる。特に化粧品、日用品業界では、年二回の新製品投入による棚替え、季節商材の売れ残りに悩まされる。だが、ドライバー不足、庫内作業員不足と物流コストは上昇の一途だ。それが製配販それぞれを返品削減必至の状況に追い込んでいる。メーカー、小売業の橋渡し役として、サプライチェーン全体を捉えた返品対策へ、卸売業が果たす役割は大きなものになっている。

「返品とはメーカー、小売りがそれぞれの立場から売り場の活性化や売り上げの最大化を目指し取り組んだ結果に生まれます。立場の違うメーカーや小売業がそれぞれ取り組む改善策では限度があり、抜本的な改革を進めるためには、製配販の三者の連携が必要不可欠になっている。そのため卸売業も、受発注に関するAI技術の活用などハード面での改革だけでなく、これまでの慣習や従来の売り場の作り方など、さまざまなことをメーカー・小売業とともに考え直すことが必要となっている」(業界関係者)

この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。

ログイン