売り切るのか売り続けるのかの見極めが大切

某ドラッグストア大手の本部には卸に対して納品率ベスト10と同時に、欠品率ワースト10の評価表が貼り出されている。これは小売りがいかに返品よりも欠品を気にしているかの表れだ。自動発注の普及により適正在庫の精度が高まり、定番品は返品が大幅に削減されているが、シーズン品やプロモーションに関しては、なかなか返品削減に結び付いていないのが現状。欠品を恐れるあまり過剰に在庫を抱えるという小売りはまだまだ多く、それが結果、返品を招いている。

「小売業には返す手間よりも売る利益という発想を持ってもらいたい」というのは取引先(卸)の共通した意見のようだ。小売業の返品率が最も高いと言われるドラッグストア店頭からの返品を削減するためには売り切る努力が必要だというわけだ。シーズン品やプロモーションが終了し棚替えを行う前に、現行品をいかに売り切るか。その取り組みは、まだ企業によって温度差があり、「欠品は悪」という考えから、「返品は悪」への意識転換が求められている。

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