6月中旬、欧州化粧品協会(Cosmetics Europe)の年次総会が例年通りブリュッセルで開催された。イランやウクライナでの戦闘の影響で世界のビジネスを取り巻く環境が不安定な中ではあったが、欧州の化粧品業界はその割には楽観的な空気が漂っていた。

基調演説に立った欧州委員会成長総局のケルスティン・ヨルナ(Kerstin Jorna)局長は、集まった業界関係者を前に「化粧品業界は欧州経済の優等生」と称賛して背中を押した。成長総局(DG GROW)は日本でいうなら経済産業省に相当する省庁で、EU域内市場・産業・起業・中小企業総局で産業政策や規制、イノベーション喚起、中小企業支援などを管轄する。欧州経済の花形産業といえば、従来は、ヨルナ氏の出身国ドイツがけん引する自動車や精密機械だった。しかし、EUがここ数十年戦略的に推進してきた化学・医薬関連は第二位につけ、中でも、化粧品関連は、近年も6〜9%も成長して、EU外輸出の4分の1を担うまでになっている。ヨルナ氏は「消費者保護と競争力喚起のバランス」がうまくとれ始めた好例だと胸を張る。今後も成長を妨げている堅苦しい規制を一つ一つ外し、欧州競争力向上ファンドなどの資金を上手に活用してもらうことで、この分野のスタートアップやSME(中小企業)が「巨人ガリバー」を解放してくれれば、欧州化粧品業界は「Made in Europe」の成功を実現する欧州期待の産業だと鼓舞した。

化粧品業界に期待をかける欧州委員会成長総局のケルスティン・ヨルナ局長は、かつて欧州の製造業を引っ張ってきたドイツの出身

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