資生堂の2026年12月期上期(1~6月)連結業績は、売上高が前年同期比6.2%増の4989億6500万円、コア営業利益が90.1%増の444億3200万円、営業利益が131.8%増の419億2500万円、親会社の所有者に帰属する中間利益が同211.4%増の296億9700万円となった。為替や事業譲渡の影響を除く上期の実質売上高は0.2%減と前年並みだったが、第2四半期(4~6月)は2%増となり、増収に転じた。

売上高は第1四半期の実質3%減から、第2四半期には2%増へ改善した。「エリクシール」や「narciso rodriguez」がけん引し、日本、中国・トラベルリテール、アジアパシフィック、欧州の各地域で販売動向が改善した。一方、欧米では競争激化や一部ブランドの苦戦が続き、上期売上高は会社想定を下回った。

日本事業の売上高は実質0.4%減の1447億100万円、コア営業利益は7.2%増の209億1100万円だった。第2四半期の国内顧客向け販売は、エリクシールと「アネッサ」が2桁成長を続け、「SHISEIDO」も新規顧客の獲得が進んだ。一方、「クレ・ド・ポー ボーテ」は苦戦が続いた。中国人旅行者の減少でインバウンド売上高は10%台半ばのマイナスとなったものの、タイ、台湾、韓国など多様な国・地域からの需要獲得が進んだ。

中国・トラベルリテール事業の売上高は実質0.1%減の1914億600万円、コア営業利益は22.7%増の476億3000万円となった。中国ではプレステージ化粧品市場が堅調に推移し、第2四半期の顧客購買は1桁前半%増。「618」商戦でヒーロー商品に投資を集中したことが奏功し、クレ・ド・ポー ボーテと「NARS」が成長した。トラベルリテールは中国大陸の小売事業者再編の影響を受けたが、減収幅は縮小した。

アジアパシフィック事業は実質2.1%増の370億6400万円となり、コア営業損益は前年同期の1億2900万円の赤字から22億2200万円の黒字へ転換。韓国やベトナムが伸長したほか、Eコマースが10%台後半の成長となり、エリクシールが急伸した。米州事業は実質0.9%減の545億7200万円だったが、人件費や経費を中心とする構造改革効果により、コア営業損益は58億3000万円の赤字から20億1500万円の黒字へ改善した。

欧州事業は実質1.2%減の668億6300万円、コア営業損失は33億9300万円だった。第2四半期の実質売上高は9%増に回復し、narciso rodriguezなどのフレグランスが販売をけん引。下期は「MaxMara」の大型新商品を世界同時発売するほか、「Zadig&Voltaire」の展開地域拡大などで成長を加速する。

利益面では、偏在在庫に対する引当金の反動などで売上原価率が1.5ポイント改善した。マーケティング投資を8.1%増の1462億円に拡大する一方、米州を中心とする構造改革や全社的なコスト管理が奏功。上期のコスト削減・構造改革効果は160億円に達し、コア営業利益率は前年同期から3.9ポイント上昇の8.9%となった。

通期予想は据え置き、売上高を前期比2.1%増の9900億円、コア営業利益を55.0%増の690億円、親会社の所有者に帰属する当期利益を420億円と見込む。欧米を中心に売上高の未達リスクを認識する一方、下期は新商品や成長機会へのマーケティング投資を加速する。収益規律を維持しながら、コア営業利益については計画超過を目指す方針だ。