オンワードホールディングスは、今夏の戦略として、加速する『二季化』への対応をテーマに掲げた。気候変動により夏が早まり、長期化する中、従来の四季を前提とした商品計画では生活者の実感に対応しきれなくなっているとして、環境変化による購買行動の変化を踏まえ、オンワード樫山、チャコット、クリエイティブヨーコの3社が、四季から二季へと移る環境に対し、ファッション、コスメ、ウェルネス領域で、過酷な環境変化から心身を守り、自分らしく美しく過ごすためのプロダクト提案を強化する考えだ。

コスメ分野を担うチャコットからは、夏の定番シリーズとして展開する「COOL SERIES」を発売。同シリーズは、暑さ対策、紫外線対策、汗や皮脂によるメイク崩れ防止を同時に訴求するベースメイク商品群。フルメイクは重いがノーメイクでは外出しづらいというニーズに応え、ラスティングベース クール、フィニッシングUVパウダー クール、フィニッシングキープミスト クールの3ステップで、軽さとカバー力、崩れにくさを両立する。

同シリーズは今年で3年目を迎え、26年の販売総数は24年比で約400%まで拡大する見込みだ。実際、発売時期を前年より2週間早めたにもかかわらず、発売開始から30日の売上速度は前年の約2倍。昨年購入できなかった顧客の反応もあり、3月から夏対策を始める購買行動が顕在化している。6月12日には、メイク直し向けの「コンプレクションクリエイター クール」と、帰宅後にクールにメイクオフできる「クレンジングウォーター クール」を追加投入。ブランドアンバサダーの池田エライザを起用したビジュアルも展開し、「夏を、あきらめない」という前向きなメッセージを発信する。

クリエイティブヨーコが展開するペット用品ブランド「ペットパラダイス」は、2026年の夏対策として「COOL NAVI」を打ち出す。コンセプトは、長期化する夏を乗り切るための〝正解〟をペットパラダイスが案内すること。犬や猫は人間より地面に近い位置で生活しており、アスファルトの照り返しや地熱の影響を受けやすい。さらに汗による体温調整が難しいため、酷暑は健康や命に直結する課題となる。

こうした実情を受け、同ブランドは、単に冷感商品を販売するのではなく、獣医師監修の「暑さ対策スタートガイド」を店頭やウェブで配布し、熱中症のサイン、水分補給のタイミング、室内環境づくりなどの情報を提供する。売り場では「COOL NAVI」の訴求を前面に出し、オリジナル商品とIP商品を横断して暑さ対策コーナーを展開。お出かけ時のリスクを軽減する「お出かけナビ」と、在宅時の快適な居場所づくりを支える「お家ナビ」の二軸で商品を提案する。

「お出かけナビ」では、ペットカートを〝移動の快適基地〟として位置付け、ミストファン、18度のクールリング、保冷剤用ポケット付きウェアなどを組み合わせたダブル、トリプルの暑さ対策を提案する。「お家ナビ」では、接触冷感素材のマットや、凍らせても硬くなりにくいジェルマットを使ったアイス枕、水分補給をサポートするゼリーやフードなどを展開する。オーナーが抱える「どう対策すればいいか分からない」という不安に対し、知識と商品をセットで提供することで安心感を高める狙いだ。

月刊『国際商業』2026年08月号掲載