日本輸入化粧品協会の2025年度活動は、輸入化粧品市場が過去最高を更新する中、会員企業への実務支援と海外関係機関との連携を強めた一年だった。
財務省貿易統計によると、25年の化粧品輸入額は前年比103%の4599億円となった。コロナ禍で落ち込んだ20年以降、輸入額は回復を続け、金額ベースでは過去最高を記録した。
ただし、この成長を見る上では円安の影響を差し引く必要がある。20年の為替水準で換算すると、25年の輸入額は約3072億円となり、実質的な伸びは年4%強にとどまる。名目上の拡大と、実需の伸びとの違いを見極めることが重要である。
四半期別では、上期は前年を上回ったものの、下期は前年をやや下回った。インバウンド消費が「爆買い」から体験消費へ移りつつあることや、日中関係の悪化が影響したとみられる。品目別では、カラーメーキャップ類が前年を下回る一方、香水・オーデコロン類は前年比111.3%と高い伸びを示した。長らく日本市場ではなじみが薄いとされてきた香りへの関心が、若年層を中心に広がっていることがうかがえる。
国別では、韓国が1418億円、シェア30.8%で首位を維持した。2位のフランスは1049億円で、シェアは前年の24.4%から22.8%へ低下。中国は628億円と伸長した一方、米国は395億円に減少した。輸入化粧品市場では、韓国の存在感が一段と強まっている。
こうした環境の下、協会は会員企業の実務支援に力を入れた。7月にはオンラインでテクニカルセミナーを開催し、製造販売業における責任者の責務、GQP、消防法上の危険物、エアゾール製品の輸入手続きなどを取り上げた。輸入化粧品を扱う上で欠かせない法規制や品質保証のポイントを、専門家が実務に即して解説した。
11月には対面で基礎講習会を実施した。化粧品輸入概論に加え、日本独自の制度である薬用化粧品とPMDA、表示に関する公正競争規約、景品表示法をテーマにした。さらに、海外化粧品のトレンドとマーケティングについても講演を行い、規制対応と市場理解の両面から会員企業を支援した。
海外関係機関との交流も進めた。カナダ大使館、マレーシア貿易開発公社、コスモプロフアジア香港などと連携し、日本市場や法規制を紹介するセミナーを実施。ポーランド投資・貿易庁の要請を受け、ポーランド化粧品の日本市場での可能性をめぐるパネルディスカッションにも参加した。
外部からの問い合わせは76件で、前年の72件を上回った。会員からのINCI辞書や法規制に関する相談が過半数を占めたほか、企業からの輸入手続きや代理店紹介、大使館からのセミナー依頼なども寄せられた。
また、厚生労働省などの通知を年間17件案内し、特定成分の特記表示、医薬部外品原料規格の改正、景品表示法に基づく措置命令など、実務に直結する情報提供にも努めた。
26年度も協会は、海外大使館や関係団体との交流を強化するとともに、会員相互の連携の場を広げていく方針だ。法規制だけでなく、化粧品市場のトレンドも含めたセミナーを充実させ、輸入化粧品の健全な発展を支える存在価値の高い団体を目指す。★
月刊『国際商業』2026年07月号掲載





















