一般社団法人日本セルフケア推進協議会は2026年5月11日、記者発表会を開催し、25年度の活動報告を行った。同協議会発足当初から取り組んできた地域連携、産学官民連携が着実に成果を高め、日本型セルフケアの社会実装に向けた取り組みが加速していることが浮き彫りになった。

日本型セルフケアの社会実装に向けた取り組みが着実に進んでいる

例えば、生活者参画検討部会では大阪府吹田市、岐阜県、鹿児島県大島郡瀬戸内町と共同事業に関する協定書を締結。3地域での取り組みを通じて、セルフケア導入の共通課題、テーマの抽出を進め、他の地域へのセルフケア導入の水平展開を模索する。3地域を選定した理由について、日本セルフケア推進協議会の加藤良仁事務局長は、「大阪・吹田市は常に先進的な医療が行われている地域、岐阜県は全国の平均的な地域、鹿児島県大島郡瀬戸内町は、離島内離島を有する非常に日本でも稀な地域。これらの地域の取り組みを総合することで全国に水平展開するための共通課題、テーマが抽出できる」と述べた。

具体的な取り組みとして始動している一つが、岐阜県で今年1月から始動した「ぎふモーニング・プロジェクト」。以前行っていた「水都大垣セルフケトライアル」の知見を、岐阜県下の住民が利用可能なサービスとして社会実装する取り組みとなる。地域生活者が喫茶店のモーニングを利用する習慣をセルフケアの実証実験に結び付けたもので、健康やフレイル状態の把握、フレイル予防の拠点として喫茶店をコミュニティとして活用し、独自のアプリを通じて一人一人の食事、運動、睡眠といった生活習慣を把握しデータ化。健康情報として薬局・ドラッグストアで提示してもらうことで地域生活者の健康状態の改善をサポートする。岐阜県、京都大学、岐阜県薬剤師会、岐阜県喫茶飲食生活衛生同業組合との連携のもと、26年1月~27年5月まで実施する。26年3月時点で40店舗、680人の地域生活者が参画している。

加藤事務局長は、「生活者が慣れ親しむ習慣やサービスを活用することでより自分事化しやすい」と述べ、ライフスタイルになじむセルフケアの仕組みづくりの重要性を強調した。