ドイツの化学・消費財メーカーヘンケルの日本法人であるヘンケルジャパンは、カオリンなどの鉱物粉体を活用し、均一な染まりと使用性を両立させた繊毛用および毛髪脱色の第1材組成物の特許を取得した。新規特許情報は以下の通り。

  • 特許番号:特許第7506639号
  • 発明の名称:染毛用または毛髪脱色用の第1剤組成物

ヘアカラー施術においては、長年「塗布ムラ」「根元の浮き」「放置中の垂れ落ち」などの課題が指摘されてきた。従来のクリームベース処方では、粘度調整や混合性に限界があり、均一な塗布が難しいケースも多く、結果として染め残しや色ブレにつながることがあった。とりわけサロン現場では、根元部分の浮きによる白髪の染まり不足、仕上がりの均一感の低下、施術効率のロスが大きな悩みとなっており、ヘアカラー市場全体でも、“根元の染まりムラ”や“放置中の垂れ落ち”を解消し、より高精度で快適な施術を実現する技術の開発が求められていた。

今回の特許取得は、ヘアカラー施術における長年の課題であった「塗布ムラ」「根元の浮き」「垂れ落ち」を大幅に改善する技術に対して認められた。これにより、サロンでの施術精度が向上し、染め残しや色ムラのリスクを低減するとともに、施術効率の改善にも貢献する。

また、従来のクリームベースでは難しかった粘度や混合性の最適化が実現可能となることで、施術者にとって扱いやすく、お客に対しても均一で美しい仕上がりを提供できるようになった。市場においては、より高品質なヘアカラー体験の提供を支える技術として、今後の製品開発やブランド価値向上に大きく寄与することが期待されている。

同特許は、「酸化剤を含む第2剤組成物と混合して使用する染毛用および毛髪脱色用の第1剤組成物」に関するもの。実現した主要性能は四つ。①根元まで均一に塗布できる「密着性」により鉱物粉体が髪に密着し、白髪染めでもムラを低減②放置中の液ダレを防ぐ「粘度安定性」により施術中の頭皮汚れや衣服への付着を抑制③混合・塗布がスムーズな「使用感」により界面活性剤と油性成分の最適配合で混ぜやすく、伸びが良い④染め上がりの「ムラ低減」および「まとまり感向上」により髪にツヤとしなやかさを付与し、自然で美しい仕上がり――となった。

技術的ポイントも四つある。①鉱物粉体(カオリン、マイカ、タルクのいずれかを配合) で、根元浮きを抑え、薬剤を均一に密着させる②界面活性剤のダブル設計で非イオン性+アニオン性界面活性剤で乳化安定性と塗布性を両立③油性成分の複合化で固体高級アルコールと液体油剤を組み合わせ、滑らかな塗布感とツヤ感を実現④適正粘度設計で混合性と塗布性を最適化し、プロ・一般ユーザー双方で扱いやすい――という特徴がある。

この新処方により、サロン施術だけでなくホームケアでも、ムラなく均一で美しい染毛体験を提供することが可能となる。また、成分間の相互作用により、アンモニア臭を抑える効果も確認されており、快適な施術環境の実現にも寄与する。

現在同特許技術は、酸化染毛剤や脱色剤などの第2剤との組み合わせに対応しており、プロフェッショナルサロン向け製品への展開もすでに進んでいる。

同社では、同技術を応用した新世代のヘアカラー製品を、プロフェッショナル向けおよびホームカラー製品の両領域で展開しており、「根元まで美しく、ストレスのないカラー体験」の提供を実現している。今後も同技術を基盤に、研究開発を継続していくとしている。