12月を期末とする化粧品・日用品メーカー主要10社の2025年12月期決算が出そろった。国内では物価高で消費者の財布の紐が固くなり、海外では中国の停滞やトラベルリテールの減速が続くなど、事業環境の不透明感は強い。それでも各社は収益構造の見直しと投資の選択と集中を進め、足元の基盤を着実に固めた。改革の成果が表れ始め、企業間の差はより鮮明になりつつある。

化粧品業界ではブランド力の強化と投資集中による収益体質の改善が進んだ。日用品業界では価格改定と高付加価値化が定着し、安定した収益基盤を維持する企業が多い。オーラルケアや衛生関連分野では市場創出の動きも出始め、次の成長に向けた投資も活発化している。ただ、中国市場の不透明感や競争激化の影響を受ける企業もあり、明暗が分かれる結果となった。

25年決算を俯瞰すると、各社の位置づけは大きく四つに分かれる。構造改革を終えて成長投資を本格化させる資生堂やライオン、収益構造の改善が進み安定成長の基盤が整いつつある花王やコーセーホールディングス(HD)、主力事業の立て直しを進めるポーラ・オルビスHDやユニ・チャーム、小林製薬、そして事業領域の拡張や海外展開を通じて新たな成長基盤を築くキリンHD、アース製薬やミルボンである。25年決算は、改革の成果が可視化されると同時に、次の成長を競う新たな出発点となった。

資生堂

構造改革を終え攻勢の条件が整う

資生堂は、ようやく攻めのフェーズに入った。長年の課題だった収益構造改革を25年度で完了し、26年度は成長に向けてかじを切る転換点となる。藤原憲太郎社長CEOは「25年度は単なるコスト削減にとどまらない、将来への基盤構築の年だった」と総括した。中国市場への過度な依存を是正し、日本、欧米、アジア、グローバル本社にまたがる高コスト構造の解消を進めた。中国・トラベルリテールの苦戦を他地域が補う形で、地域分散型の安定した収益モデルを構築したことは、25年決算の最大の収穫といえる。

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