ミルボンの2025年12月期第1四半期業績は、売上高が前年同期比2.8%減の111億8000万円、営業利益は46.7%減の7億1200万円、経常利益は55.0%減の6億2500万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は52.5%減の4億6200万円となり、減収減益でのスタートとなった。売り上げは、国内外ともに1〜2月に苦戦を強いられたが、3月以降は回復傾向にある。

カテゴリー別ではヘアケア用剤は4.0%増の69億3800万円と好調を維持。主力ブランド「オージュア」や「エルジューダ」「ジェミールフラン」が堅調に推移した。

一方、染毛剤は「オルディーブアディクシー」などファッションカラーの市場鈍化や価格競争の影響により、8.4%減の37億600万円となった。

パーマネントウェーブ用剤は18.1%減の2億8700万円、化粧品は昨年の新製品効果の反動で56.9%減の1億5900万円と落ち込んだ。

地域別にみると、構成比の73.0%を占める日本の売上高は2.5%減の81億6500万円、営業利益は38.4%減の5億6600万円。ヘアケア用剤の堅調が染毛剤・化粧品の落ち込みを補いきれなかった。プレミアムライン「オージュア」や「エルジューダ」がけん引したヘアケア用剤が6.6%増となった一方、染毛剤が7.9%減。化粧品は57.5%減で、前年の新製品「アイエムカラーマスカラ」の反動が大きく響いた。

構成比10.6%を占める韓国は売上高が6.1%減の11億8900万円、営業利益は32.2%減の2億5000万円。政情不安と代理店の在庫調整による一時的影響が出た。ヘアケア用剤は5.0%増で、「オージュア」や「グローバルミルボン」が引き続き好調。染毛剤は2.9%減、パーマ用剤は10.2%増と2ケタ成長だった。

構成比5.7%の中国の売上高は4.0%減の6億3700万円、営業利益は50.1%減の4700万円。前年の春節前の急増需要の反動が影響したが、売り上げ、利益ともに計画は上回った。ヘアケア用剤は0.6%減、染毛剤は7.0%減となった。

構成比4.4%を占める米国は、売上高が19.5%増の4億9500万円と大きく増収。営業損失は拡大し5900万円の赤字だが、売り上げ、利益ともに計画は上回った。ヘアケア用剤が特に好調で、22.9%増。「グローバルミルボン」の導入美容室数が増加した。染毛剤は7.2%減となった。

その他地域(東南アジア・欧州等)の売上高は12.5%減の6億9200万円、営業利益は9300万円の欠損(前年は3000万円の赤字)。24年の値上げ前駆け込み需要の反動が想定以上に出た形だ。

25年12月期通期業績は計画を据え置き、売上高が5.7%増の542億5000万円、営業利益2.3%増の70億円、経常利益0.5%増の70億円、親会社株主に帰属する当期純利益3.6%増の52億円と増収増益を見込む。