ミルボンの2022年12月期通期業績は、売上高452億3800万円、営業利益75億5100万円、経常利益9.4%増の78億2900万円、親会社株主に帰属する当期純利益は9.2%増の55億7700万円だった。期首より従来営業外費用としていた売上割引を売上高から控除しているため、売上高、営業利益は単純比較ができないが、前期数値調整後の売上高、営業利益はそれぞれ10.7%増、6.6%増と伸長した。

国内では幅広い年代でブリーチオンカラーなどのダブルカラーの人気が広がっていることや、伴って高まったヘアケアニーズに対応するプレミアムブランドの好調が売り上げ拡大を後押しした。また、海外のうち米国、韓国、その他地域の好調に円安がプラスに働き海外事業全体として大きな増収となった。

部門別で見ると、ヘアケア用剤は9.5%増の263億1200万円。ヘアカラー人気拡大に伴うヘアケアニーズの増加によりプレミアムブランドが13.1%増と好調に推移。「オージュア」は、昨年2月に発売した新ラインで計画通りの展開ができなかったが、「グローバルミルボン」が各国で窓口拡大が進んでいることや育毛ケア新製品の「エンハンシングビバシティ」をはじめとする「プレミアムポジション」の伸長、プロフェッショナルブランドの「エルジューダ」「グランドリンケージ」の伸長がカバーした。

染毛剤部門は14.3%増の166億3100万円。ダブルカラーの継続的なトレンドを背景に、「オルディーブアディクシー」新ブランド「ENOG」投入による新たな提案が奏功した。

化粧品部門は、1.3%減の5億7200万円。主力ブランド「インプレア」の窓口軒数は45.0%増と拡大している一方で、依然としてタッチアップ等の紹介活動が進められなかった。

23年12月期通期業績は、売上高8.8%増の492億円、営業利益9.9%増の83億円、経常利益5.4%増の82億5000万円、親会社株主に帰属する当期純利益4.0%増の58億円と増収増益の見込み。