生産終了ブランドを受け継ぎアイリスオーヤマが新規参入

2024年のベビー用紙おむつ市場では、王子ネピアの撤退に注目が集まった。同社は24年9月にベビー用紙おむつブランド「Genki!(ゲンキ)」「Whito(ホワイト)」の生産を終了した。企業別シェアは、王子ネピアが前年から1.1ポイント下げた一方で、トップのユニ・チャームが3.3ポイントアップ。ユニ・チャームは唯一シェアを伸ばし、40%の大台に乗った。流通関係者は「王子ネピアの撤退により、同価格帯の『マミーポコ』などの売上増につながっている」と分析。これが24年の市場規模3.8%増に結び付いた。

ユニ・チャームの強みは、プレミアム志向層と価格志向層のそれぞれのニーズに応じた商品を展開する2ブランド戦略を推進していることにある。国内市場では、スタンダードタイプの「マミーポコ」の拡大を図りつつ、ベストタイプの「ムーニー」でも、水遊び時でも着用できる「ムーニー水あそびパンツ」、汗残りに起因する肌トラブルに着目した「ムーニーマン汗スッキリ」を24年上期に投入。使用シーンや赤ちゃん特有の肌悩みに応じた新たな価値を付加した新製品を投入するなどで単価アップが進んでいる。近年は特に「ムーニー」ブランドの付加価値化を強化しており、25年春は「ムーニー」で、乾燥、汗残り、こすれといったパンツ期特有の肌悩みに着目した新製品を発売する予定だ。

ベビー用紙おむつではユニ・チャームの存在が際立ち始めた

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