I-neの2024年12月期通期業績は、売上高が前年比8.1%増の450億600万円、営業利益は4.7%増の45億8300万円、経常利益は6.6%増の46億2100万円、親会社株主に帰属する当期純利益は25.7%減の29億3800万円となった。

セグメント別にみると、国内事業は売上高7.8%増の436億6100万円、営業利益17.7%増の79億8400万円と増収増益となった。BOTANISTブランドにおいては、24年11月に発売した「フレグランスコレクション」第4弾である春限定商品「サクラ&チェリーの香り」が売り上げに寄与。ナイトケアビューティーブランドYOLUは、24年11月に春の限定商品「サクラナイトシリーズ」を発売。ヘアケア商品に加え、新たに肌悩みやなりたい肌に合わせて選べるボディソープと重炭酸バスタブレットをそろえたことが、売上高の伸長に寄与した。

SALONIAブランドにおいては、24年10月に秋冬限定カラーの「MyNuance(マイニュアンス)シリーズ」を発売し。また、同年11月に現行品の「EMSリフトブラシ」からEMS刺激が170%にパワーアップした「EMSリフトブラシ3Dケア」を発売したほか、ドライヤー最上位モデルとして仕上がりを徹底的に追求した「エアトリートメントドライヤー」を発売し、美容家電関連商品も引き続き好調に推移した。

また、2024年10月に行ったトゥヴェールの株式の取得に伴う同社の連結子会社化により、同年11月よりTOUTVERTブランドが参画している。

一方、海外事業は売上高19.2%増の13億4500万円、営業損失7億4300万円(前年は営業損失6億8400万円)となった。中国においてはアリババグループの越境ECであるTmallGlobal(天猫国際)等を通じた一般消費者への販売に取り組み、香港、台湾においては同国内に多数の店舗が展開されている化粧品・コスメショップ・小売店での販売に継続的に取り組んだ。

また、24年より配荷を開始したマレーシアでは11月に首都クアラルンプールでBOTANISTブランドのローンチイベントを実施するなど、現地での認知度向上にも務めた。

なお、艾恩伊(上海)化粧品有限公司においては、現在の中国国内の市場動向や事業環境の悪化等を踏まえグループ全体の経営資源最適化等を総合的に判断し、24年12月に同社の解散及び清算を決定。

本個別決算において、艾恩伊(上海)化粧品有限公司及び株式会社Endeavourに対する投融資等について評価を行った結果、関係会社株式評価損6億800万円、関係会社貸倒引当金繰入額4億1300万円、関係会社事業損失引当金繰入額1億5700万円を特別損失に計上した。個別決算におけるこれらの特別損失は、連結財務諸表上において全額消去されるため、連結業績への影響はない。

2025年12月期通期業績は、売上高が15.5%増の520億円、営業利益が10.0%増の50億4000万円、経常利益が8.2%増の50億円、親会社株主に帰属する当期純利益は8.1%減の27億円を予想。主力事業の継続成長および新規注力事業の大幅成長により増収増益を想定する。