あけましておめでとうございます。化粧品業界の皆さまにおかれましては、佳き新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。旧年中はコーセー並びにコーセーグループ各社に対しまして格別のご懇情を賜り厚くお礼申し上げます。
昨年は能登半島地震をはじめ台風、豪雨、猛暑など予見できない災害が多数発生し、期せずして被災された皆さまに心からお見舞い申し上げますとともに、一日でも早い復旧復興をお祈り申し上げます。
さて、コーセーはこれまで3G(グローバル、ジェンダー、ジェネレーション)をキーワードに、従来とは異なる発想でお客さまづくりを進めてまいりました。おかげさまで多くのご賛同とご協力を得ることができ、既に成果をあげつつあり、特に皆さまのお力添えのおかげで国内事業は順調に推移しております。しかし昨今の経営環境の変化を踏まえた上で、その先にある将来像を見据え、この度、新たな中長期ビジョンを発表させていただきました。
私たちが目指すのは「Your Lifelong Beauty Partner」。今後の「ありたい姿」として描くのは、すべての人々の生活に潤いと彩りをお届けし、心を満たし、個性を美しく輝かせ、生涯にわたって寄り添い、明るい世の中を作ることです。
この想いを企業活動の目的とし、さまざまな取り組みを行ってまいりますが、私がいつも大事に考える「良い商品を良いお店できちんと売る」という原点を忘れず、お客さまに向き合うことを何よりも大切にしていきたいと思っています。
取り組みの一つめは「3G活動」です。広く世界中の人々に、性別にこだわらず、すべての年代に、という視点でお客さまを広げる努力をしてまいります。連日にわたって大リーグで大活躍を見せてくれている大谷選手の起用により男性のお客さまが大幅に増え、この活動を後押ししてくれています。
二つめはお客さまを分け隔てせず魅力ある化粧品をお届けすること。多様な嗜好、様々な人種、民族、宗教、信条の違いを超えて「あらゆる期待に応える」ために、現地起点のマーケティングやモノづくりを実現させていきます。
三つめはお客さまに寄り添い続ける活動です。お客さまのライフステージのすべて、つまり生涯にわたって寄り添い、その時々のお客さまの期待に応え、期待を超えるご提案をし続けたい。その姿勢を真摯に追求し続けていくことが、持続的な信頼関係につながるものと考えます。
そして、引き続きコーセーは関わりのあるすべての皆さまとの関係を「KOSÉ Beauty Partnership」として重視していく考えに変わりはありません。お客さま、ご販売店の皆さま、原材料を提供くださるサプライヤーの皆さまをはじめとして、あらゆる関係者はすべて大切なパートナーです。単独では難しいことも、異なる強みを持つもの同士がパートナーシップを組むことによって、大きな成果につなげることができます。
今後ともコーセーは皆さまとの関係を何よりも重視し、皆さまの期待に応え、期待を超える化粧品メーカーを目指してまいりますので、倍旧のご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
小林一俊(コーセー代表取締役社長)