訪日客の多国籍化は、多様な顧客と出会う好機。インバウンドをショールームと位置づけ、越境EC、SNS、現地リテールなどを組み合わせれば、ブランドの世界顧客を育成できる、とNOVARCAの濵野智成社長は提唱する。これまで同社は中国本土を中心にSNS活用の流通販売支援、データ活用のマーケティング支援などを行ってきたが、ベトナム、インドネシアなどのASEAN諸国への事業領域を拡大中だ。長らくクロスボーダービジネスを手掛ける濵野社長にインバウンドの価値とアジアビジネスの可能性について聞いた。

日本ブランドの成長はまだ間に合う

――インバウンドの現状をどう見ていますか。

濵野 全体を俯瞰すると、訪日客数、消費額ともにかなり戻ってきていますが、化粧品はコモディティ化が進むとともに、日本に来なくても買える環境になっているので、売り上げの回復が弱いと感じています。それに日本企業がインバウンド投資に本腰を入れていないのも、訪日客が増えても化粧品が目立たない要因の一つではないでしょうか。

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