富裕層を中心に固定客化の動き
インバウンドの購買行動が量から質へ、モノからコトへ変化するなか、小売業も訪日外国人から選別される時代に突入している。コロナ前のインバウンドを象徴する爆買いにおいては、百貨店、ドラッグストアなど、どの店舗でも単品大量買いで一様な売れ行きを見せていた。だが、2020年には、コロナによりインバウンドが消滅。23年5月にコロナが明けても、まだほとんどの小売業で化粧品の売り上げは回復途上にある。しかし、そうした中でもインバウンドの変化に対応できている小売業は訪日外国人に支持されており、確実に化粧品の売り上げが回復。本格的な成長軌道を描き始めている。
今年の春節以降、一気に売り上げを伸ばしているのが阪急うめだ本店だ。円安の影響を受け高価格帯のラグジュアリーブランドの「ラ・メール」「ヘレナ ルビンスタイン」「クレ・ド・ポー ボーテ」が絶好調。「海外の多くのお客さまには、日本人と同じ接客をしてもらえる百貨店として情報が広がっている。HANKYU BEAUTYでのタッチアップなどの体験を楽しみに来店されている」と阪急本店の原田和也ビューティー営業統括部化粧品商品部MD(マーチャンダイザー)は説明する。
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