――コロナの出口が見え始め、美容業界もいよいよポストコロナに向けた動きが活発になりそうです。

佐藤 美容に関しては、コロナ禍で頻度こそ落ちたものの、定期的に来店していただけるリアルならではの強みが顕著になっています。また、マスク着用が続く中でコロナ禍前に生まれたカラーオンカラー、ブリーチオンカラーといったダブルカラーのトレンドが定着。薬剤の進化はあるものの、ダブルカラーは髪への負担もありますから、これに合わせてケアニーズも高まっています。これら二つの事象が美容室の売り上げを底上げしています。これだけ世界が近くなっている中で、今後、第二の新型コロナが出てこないとは言い切れず、今回のようにリアルの強みを生かしきれない不測の事態は想定しておかなければなりません。そのためには、これまでのリアルに極端に重心を置いたビジネスモデルからの脱却を進める必要があります。実際、パンデミック直後の20年4~5月の緊急事態宣言発出時にはサロンの売り上げが立たなかったのは記憶に新しいと思います。リアルに付随する新たな事業の柱を構築する段階に来ています。その解決策の一つがデジタルの活用。リアルの強みを生かしつつ、いかにデジタルというツールを今後美容の中にも取り込んでいくかが大事になってきます。

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