30代の女性を社長に大抜擢

――新型コロナが5類になった2023年5月を境に、化粧品市場の回復が鮮明になっています。OEM、ODMの競争も激しくなっているのではないでしょうか。

藤本 おかげさまで、弊社の売上高(23年11月期)は計画比110%を超え、史上2番目の好業績になりました。しかし、油断は禁物と社員に声を掛けています。国内工場出荷ベースの生産動態統計調査(経済産業省)によると、底打ち感はあるものの、依然として厳しい状況に変わりはありません。人々が自由に動くようになり、メイクアップは二桁成長していますが、スキンケアは前年割れの状況が続いています。ところが、市場調査会社のデータを見ると、23年はコロナの影響から脱し、拡大基調が鮮明になっています。小売業界の決算を分析しても、化粧品の販売実績は高まっており、生産動態統計調査との乖離が生じています。その要因は輸入化粧品、つまり韓国コスメの台頭です。国別の輸入化粧品を市場規模で見ると、韓国は約1600億円まで拡大し、長年トップだったフランスを抜いて第1位になっています。国内の化粧品売り場で韓国ブランドが増えている現実を目の当たりにすると、われわれのライバルは日本企業だけではないことが分かります。グローバル視点に立ち、自社の強みに磨きをかけ、一段と差別化を図らなければ、今後の成長は難しいと思っています。

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