透明リップや超極細アイブロウが好評
――アサヌマコーポレーションの2023年の状況を教えてください。
麻沼 新製品のご企画を非常に多くいただき、上期(23年7月から12月)の売り上げは前年同期比105%と計画通りに推移しました。コロナ前の19年と比較しても同水準まで回復しています。売り上げをけん引したのはメイクアップ製品で、特に口紅関係が企画数、受注量ともに大きく伸長。国内ではオリジナル処方が時流を捉え、取り扱いが増加しました。リップに限らず、アサヌマコーポレーションの主軸であるメイクアップを中心に商品企画から営業提案方法を含め、社員がさまざまなトライ&エラーをコロナ下であきらめずに続けてくれたことがここにきて花開いていると感じています。また、最近では、色味や使用感といった製品力に加え、パッケージや見た目からもメイクアップならではのワクワク感を演出するアイテムが増加。その傾向は欧米ブランドにも波及しており、最終ユーザーに高揚感を感じてもらえる見た目を求められることが多くなりました。そうした需要にお応えするために、透明なリップに金箔を内包した、見た目にもゴージャスな製品の開発に成功しました。技術的に難易度が高く、何度も試作を重ねましたが、お客さまに満足いただける品質の製品を提供できるに至りました。大変好評をいただき、当初は限定品としての受注でしたが、定番品として取り扱いが拡大しました。この技術はラメやパール剤の内包でも活用できますから、ラインアップ拡充などの要望にも貢献できます。アサヌマコーポレーションがこれまで積み上げてきたオリジナル処方の知見やノウハウが発揮できた好事例と言えます。
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