処方開発の二つの柱で差別化を図る

――コロナが一定の収束を見せ、需要の回復が期待されていましたが、2023年の化粧品市場をどう見ていますか。

髙垣 コロナの5類への移行、人流の戻りなどはあったものの、化粧品に対する支出自体は全て元通りとはなっていないと感じています。メイクや日焼け止めなど、外出機会の増加により上向いたカテゴリーや、プレミアムヘアケアラインなどコロナ下から引き続き好調なアイテムもありますが、われわれが主力とする高機能スキンケアカテゴリーについては、まだ十分に戻り切ったとは言えないのが実情です。特に、コロナ下で伸長していた通信販売チャネルは、生活者がリアルチャネルに回帰、ウェブ広告の費用高騰など逆風が続いています。こうした市場状況は、われわれの23年の業績にも影響しました。

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