化粧品専門店の若手経営者の会(NCC)は「昭和50年問題」に直面している。同会の鉄の掟は50歳で卒会(退会)すること。若手経営者(あるいは後継者)が研鑽を積む場であることから、組織の新陳代謝を促すためだ。NCCは1期2年である。2023年末で終わる第8ステージの会員数は58人で、卒会者は11人。第9ステージの新規会員は2人(23年9月5日時点)。25年末の第9ステージ終了時に昭和50年生まれの17人が卒会する。このまま新規入会がなければ、会員数は32人まで落ちることになる。第8ステージに会長を務めたヒロセヤ(岐阜県)の広瀬史貴社長は顧問に退き、第9ステージ(24~25年)から星の国商事(北海道)の高瀬直樹社長が会長に就く。新体制は「昭和50年問題」という難題を乗り越えられるだろうか。

第8ステージに会長を務めたヒロセヤの広瀬史貴社長

当然、NCCは広瀬会長時代から対策を打ってきた。まずNCCのミッション「化粧品専門店の地位向上」とビジョン「専門店の未来を描き、次世代を担う若き経営者たちのトップランナーとなるべく、資生堂とともに挑戦し続ける経営のプロ人材を育成する」と明確に定めた。そして具体策として、デジタル領域では21年にLINEの効率的活用、22年にデジタルからリアルへ戦略的活用、店頭実践(資生堂との協働施策)を実施。例えば、NCC参加店の日やけ止め販売個数は、全国平均を30%も上回った。

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