「タダラフィル」「デキサメタゾン」「シブトラミン」――。この舌を噛みそうな片仮名にピンと来るのは、薬学の専門家か消費者団体の関係者に限られよう。いずれも個人輸入等で販売された健康食品から検出された医薬品成分だ。もちろん、違法であり健康被害の発生も懸念される。しかし、この問題は年中行事のごとく発生して、主に地方自治体が公表。社会面でベタ記事として扱われることも多い。健康食品につきまとう怪しげなイメージに影響していることも否めない。なぜ、こんな「もぐら叩き」が続くのか。厚生労働省を中心とする薬事行政の「縦割り」とピント外れの対応が影響している。

「医薬品成分を含有するいわゆる健康食品の発見について」。5月に千葉県が公表したケースがこのパターンの典型と言える。

都道府県などは、毎年インターネット等で販売されている健康食品の試買調査を実施。主に医薬品成分の有無を中心に分析調査を行っている。ここで医薬品成分が検出されれば、プレスリリースとして発表して、厚生労働省と販売先を管轄する自治体に通報する。

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