業界動向―今や化粧品専門店の駆け込み寺―都市商圏をおさえるアットコスメ

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アイスタイルは2023年7月1日に化粧品専門店「シドニー」を買収した。1953年6月創業のシドニーは、深い知識と高い接客技術を武器に都内に7店舗を構える有力店。アットコスメは「お客と化粧品の素敵な出会いを生み出す」が事業方針の店舗＠cosmeSTOREとの相乗効果が見込めると判断。さらにシドニーと＠cosmeSTOREの出店エリアは重複しておらず、シドニーは北千住や吉祥寺などの重要商圏に店を構えていることを踏まえ、買収を決めたという。

アイスタイルのシドニー買収は、製販それぞれに衝撃を与えた。メーカー各社は買収を好意的に捉えている。アイスタイルの23年6月期第3四半期決算の売上高を見ると、店舗は前年同期比55.2%増で、ECは同9.4%増。東京原宿の旗艦店「＠cosmeTOKYO」の黒字化はもちろん、22年8月に買収した専門店「東京小町」のラゾーナ川崎店は売り上げが順調に拡大。武蔵小杉など近隣の人口が増え、館の集客が好調なこともあるが、東京圏で＠cosmeSTOREの評価は高まっている。