花王は、カインズ(埼玉県本庄市)と協働し、7月6日から、製品の梱包材として繰り返し使用可能な折りたたみコンテナを「カインズ 南砂町SUNAMO店」(東京都江東区)にテスト導入すると発表した。
また、両社協働で、折りたたみコンテナの活用による環境負荷低減と作業効率向上に向けた効果検証も実施する。そこで得られた知見を生かし、折りたたみコンテナの導入店舗拡大を図るとともに、業界全体の取り組みへと発展させることを目指す。使用する折りたたみコンテナの数量は、1カ月で約1万梱。テスト期間は12月31日まで。
昨今、企業における環境に配慮した取り組みが活発化するなか、花王グループではこれまでの企業活動の中で培ってきた「よきモノづくり」の思想を「ESG視点でのよきモノづくり」へと高め、環境や社会に配慮した取り組みを強化している。
一方、カインズは、2021年10月に「くみまち構想」を策定し、50年までにカインズのサプライチェーン全体のカーボンゼロを達成するとともに、カインズのある「まち」のカーボンゼロ達成にも貢献していくことを目指している。
販売店に製品を納入する際に製品を梱包する梱包材については、これまでは主に、リサイクル可能な段ボールが利用されてきたが、一方で、店舗での開封・廃棄作業の負担やリサイクル過程のCO2排出量といった面では課題もあった。
そこで今回、花王とカインズは協働し、繰り返し使用可能な折りたたみコンテナをテスト導入し、それを回収・再利用する取り組みを開始。また、両社で「納品」「陳列」「販売」などさまざまな場面における折りたたみコンテナの効果検証を実施し、折りたたみコンテナを活用することの利点と課題を抽出する。
今後は、検証結果をもとに、まずは導入店舗の拡大を図るとともに、将来的には業界全体での循環型折りたたみコンテナの標準化を目指す。