ロート製薬は5月31日、世界中の人々の「見える喜び」をサポートする活動の一環として、取引先11社と共同で、売り上げの一部をアジア、アフリカを始めとした白内障治療や診断などの眼科医療の支援活動に寄付を行ったと発表した。この活動は2016年10月より第1期がスタートし、ロートと小売業の取引先が一体となり「ソーシャルパートナー」として、ビジネスの枠を超えて、社会貢献活動を一緒に行う取り組みで、今回は第6期となる。

第6期では、ソーシャルパートナー11社(アカカベ・大賀薬局・杏林堂薬局・クスリのサンロード・コクミン・サッポロドラッグストアー・新生堂薬局・トモズ・ミネ医薬品・薬王堂・ヤマザワ薬品)の2021年11月~22年3月までの目薬の売り上げの一部、50万4455円と同額をロート製薬がマッチングし、合計100万8910円を、国際眼科支援活動を行う団体に寄付した。なお、ロート製薬は、今後も同活動を継続する考えだ。

世界の失明原因の1位は白内障で、現在数千万人が失明状態にあると考えられている。白内障は目のレンズの役割をする水晶体が白く濁り、視力が低下する疾患で、日本では手術治療が進歩し、白内障による失明率は非常に低くなった。しかし、世界的にみると発展途上国では、貧困だけでなく、医療従事者や設備不足により適切な検診や診断がされていないことや、手術技術が低いため、治療ができないという理由で多くの人が白内障で視力を失っている現状がある

ロート製薬はこれまでも、アジア各国での無償眼科検診や治療の支援、白内障治療用眼内レンズの無償提供、現地の眼科医の育成などのサポートを行ってきたが、限定的なものだった。今回、この活動をさらに広め、失明に瀕しているより多くの人へ支援の手を差し伸べたいと、取引先に声をかけたところ、11社から「ソーシャルパートナー」として、共同で支援活動への賛同を得た。