ロート製薬は、 食品向けの機能性素材を手がけるファーマフーズとの間で資本業務提携を行うと7月16日に発表した。「機能性食品およびスキンケア製品等の共同開発、販売」ならびに「海外における生産体制の確立」を主な提携分野として業務を進め、ファーマフーズ独自素材の応用から「通信販売プラットフォームの活用」に至るまで戦略的業務提携を推進することで合意した。

ロート製薬は2021年3月末時点で、ファーマフーズの株式40万株を保有している。今後、市場買い付けの方法で、20万株を上限に、新たに取得する予定だ。ファーマフーズも、ロート製薬の株を、市場買い付けの方法で、20万株を上限に取得するという。

ロート製薬の山田邦雄会長(右)とファーマフーズの金武祚社長

ロート製薬は、 経営ビジョンに「Connect for Well being」を掲げ、 目薬や胃腸薬 をはじめとする「OTC医薬品」「機能性化粧品」にとどまらず、「機能性食品」や 脂肪由来間葉系幹 細胞を用いた「再生医療」など、製薬会社 の枠を超えてチャレンジを続けている。一方、ファーマフーズは、「医薬(Pharmaceuticals)」と「食(Foods)」の融合を目指し、「機能性素材」「バイオメディカル」「通信販売」の3事業部門において、機能性食品、化粧品、抗体創薬等の研究開発をしており、ストレス緩和の効果がある食品素材「ギャバ」や育毛剤「ニューモ」など医療や食分野の商品開発を手がけている。

ロート製薬は、約15年前からファーマフーズに出資しており、骨の成長を助ける栄養機能食品「セノビック」を共同開発している。今回は、両社が注力しているヘルスケア、スキンケア分野の製品開発、製造、 販売において、国内外の相互のリソースを活用して収益拡大を図り、企業価値向上を目指すことを目的に資本業務提携を行うことを決定。高付加価値の新規育毛剤、機能性食品、スキンケア製品を共同で開発し、ファーマフーズの美白素材「セレプロン」を用いたスキンケア製品開発など、特に東南アジア地域での販売拡大を目指す。また、将来の需要増を見据え、ファーマフーズの機能性素材と両社協業製品の海外生産体制の確立を検討する。

発表同日に大阪市内で行われた会見で、ロート製薬の山田邦雄会長は「ファーマフーズさんは、独自の技術に特化しており、そこから新しい地平を切り開くというベンチャー企業としてのダイナミズムが素晴らしい。コロナもあり、世の中が急速に変革していく中で、やるなら今だろうと機が熟したとの思いから、今回の話に至りました。ファーマフーズさんは、さまざまな企業と連携を取っており、そうしたチームに私どもも入って切磋琢磨したい」と述べた。ファーマフーズの金武祚社長は「ベンチャーの魂は機動力。できるかできないかではなく、やるしかない」と意気込んだ。