反動減があっても生活環境の変化を捉え安定需要は確保
コロナに翻弄された2020年が終わり2年目を迎えた21年の化粧品・日用品業界は、一見落ち着きを取り戻した感があるが、逆に好不調の振れ幅が大きく企業力を問われた1年でもあった。それがシェアを左右している。20年はコロナ特需で、2桁以上の高い伸びを15カテゴリーが見せた。ところが、21年は、前年のシェアを超えた33カテゴリーのうち2桁以上の伸びを見せたのはわずか4カテゴリーだった。ニューノーマルの需要を取り込み安定した伸びを見せているカテゴリーが少なくコロナ特需の反動減に見舞われたカテゴリーが多かったことが分かる。
特に反動減が大きかったカテゴリーがマスク、ハンドソープ、ウェットティッシュだ。20年は、マスクは19年比で約4倍に跳ね上がり、最大カテゴリーだったシャンプー・コンディショナーを上回り全カテゴリーでトップに躍り出た。ところが21年は前年比76%に落ち込んだ。シェアを見ても20年に2位と3位に順位を上げたアイリスオーヤマと大木ヘルスケアホールディングスのリブ・ラボラトリーズの新規参入組が脱落。代わって専業メーカーの玉川衛材、興和が返り咲いている。一方、最大手のユニ・チャームは「超立体」や「超快適」などウィズコロナを快適に過ごすプレミアム商品が引き続き好調に推移。マスク市場が厳しい中、商品開発力を武器に21年も売り上げを着実に伸ばしている。
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