多くの虫に効いて手間いらず誰でも使える商品が人気
コロナ下で顕在化したニーズの一つに、「虫」対策が挙げられる。殺虫剤、園芸殺虫剤はそれぞれ前年比で2桁増で成長した。在宅時間の増加で屋内害虫との遭遇率の増加と、園芸人口の増加が市場を後押ししたのだ。それに加え、消費者の意識が家の中へと向くようになったことで、衣類の整理整頓、衣替え用のアイテム需要も伸び、防虫剤が前年比3.9%伸長した。2021年もその勢いが続くかと思われたが、その3カテゴリーのうち20年に引き続き市場が拡大したのは園芸殺虫剤のみ。消費者の意識自体は20年とさほど大きな変わりはなかったものの反動減と、例年にない早い梅雨入り、8月の気温低下など天候による影響が大きかった。
こうした市場環境の中で、消費者が虫対策に求める商品もまた変化している。「見つけた虫を殺す」という従来のものに加え、「見る前に取り除きたい」「寄せ付けないようにしたい」という「予防」への需要が高まっているのだ。
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