北九州市が取り組むサーキュラーエコノミー
市民を巻き込んだ資源循環への仕組みづくりがようやく動き出した。2021年7月9日、北九州市で始まった使用済みプラスチックを回収する実証実験「MEGURU BOX(めぐるボックス)プロジェクト」は、日本初の取り組み。10月には詰め替えパウチ容器の水平リサイクルを目指すプロジェクトが神戸市でスタート。いずれも企業と地方自治体が連携した取り組みとして化粧品・日用品業界の関心が高まっている。
めぐるボックスプロジェクトは、サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現を目指す企業連合「ジャパン・サーキュラー・エコノミー・パートナーシップ(J―CEP)」が北九州市に働きかけスタートしたもの。花王、ライオン、P&G、マンダムなど日用品メーカー10社が連携して使用済みプラスチック回収の実証実験を行っている。J―CEPの事務局を務めるアミタホールディングスの宮原伸朗未来デザイングループグループマネージャーは、「J―CEPは、単独ではなく、サプライチェーンに連なる他事業者、異業種、産官学、地域とともにサーキューラーエコノミー市場の実現に向けて、情報交換および新しいビジネスの創出を行う研究会。その実証実験として、まずは一定の経済規模を有し、循環への寄与が高い素材産業が集積する九州エリアから第一歩を踏み出した」と説明する。
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