リサイクルに向け業界の方向性は一致

ユニ・チャーム、花王、P&Gの3社は、使用済み紙おむつのリサイクルにかかわる取り組みを本格化させている。背景にあるのは高齢社会の進展による大人用紙おむつの使用量増加だ。日本衛生材料工業連合会(日衛連)の統計によると、2015年時点の大人用紙おむつの生産枚数はパンツタイプ、フラットタイプ、パッドを合わせて69億9300万枚だったが、20年には86億5900万枚にまで拡大している。一方、子ども用紙おむつの生産枚数は、縮小傾向にあるとはいえ20年で123億6400万枚に上る。また、環境省が昨年3月に公表した「使用済紙おむつの再生利用等に関するガイドライン」では、使用済み紙おむつの総排出量は20年時点で220.4万トン。うち子ども用74.8万トン、大人用は145.6万トンだが、30年には子ども用が65.3万トンに縮小する一方で、大人用は179.6万トンに拡大する見通しだ。

日衛連の髙橋紳哉専務理事は、「日衛連の担当する分野の中では紙おむつのリサイクルを非常に重視している。企業単位だけではなく業界として進めているというのが大きな方向性としてあります。リサイクルをどのように使っていくかという技術的な部分などさまざまなフェーズがありますがそのどれにも関与しています」とリサイクルの確立に強い熱意を示す。

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