マスクの付け方、交換頻度をきめ細かく提供
選択と集中の徹底。それは福岡県に本拠を置くローカルチェーンの大賀薬局が、限られた経営資源を顧客ニーズに合致する商材に集中することで、新型コロナ禍の逆風に立ち向う戦略となっている。
同社は、ドラッグストア29店舗、調剤併設型ドラッグストア18店舗、化粧品専門店4店舗、調剤薬局81店舗を展開。主力顧客層は50代、60代のシニアで、化粧品の販売はこれまで博多、天神などの好立地店が中心だった。そのため新型コロナの感染拡大によって都心への客足は遠のき、化粧品の売れ行きはガタ落ちの憂き目にあった。ところが2021年3月の業績は前年同月比100%超、前々年比でも約9割まで回復している。その原動力となったのが20年秋から取り組んでいる選択と集中の徹底だ。その具体策を、大賀薬局の中島一幸営業本部商品部部長は「新型コロナで需要の低迷が続くカテゴリーと明らかに伸び始めたカテゴリーを分け、後者の売り込みに全力を尽くすことが成果を挙げた」と説明する。
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