総合刃物メーカーの貝印は、脱プラスチックとSDGsがコンセプトの「紙カミソリ」を2021年春に公式オンラインストア「KAIストア」で先行発売し、同年秋に全国発売する。同製品は、紙ハンドルと金属刃体を採用したカミソリ。貝印の他製品と比べてプラスチック使用量約98%削減を実現しており、今後はさらなる環境負荷低減のため金属と紙のリサイクル化も視野に検討している。

紙カミソリ

「紙カミソリ」の発売に先駆け、ゲストに女優の夏木マリとモデルの冨永愛を迎え、11月4日にオンラインイベント「KAI Edge Museum 刃物で切り開く未来」を開催。同イベントでは、「紙カミソリ」の他、11月8日(いい刃の日)公開の特設Webサイト「KAI Edge Museum」(https://www.kai-group.com/fun/event/edgemuseum/)の内容も紹介した。

イベントでは、まず遠藤浩彰副社長が、特設Webサイトについて紹介した。同サイトは、長きにわたりお客の生活を身近に支え伴走してきた貝印が、これから先の未来もお客とともに切り開き続けていきたいという思いを込めて、「EDGES AHEAD 刃物で切り開く未来」をコンセプトに企画し、11月8日の「いい刃の日」に合わせて公開。その中の特設展「美しきKAI Design展」では、貝印のデザインチームが「未来の刃物」をコンセプトに据えて、「環境と刃物」、「科学技術と刃物」を切り口に考案した製品を展示する。

遠藤浩彰副社長

また、「紙カミソリ」について遠藤副社長は、「使い切りを想定しており、細菌の繁殖やサビの心配がなく、常に清潔に使用可能である」こと、「ハンドルは紙でできているため、好きな色やデザインを自由にレイアウトすることができる」といった特長を説明した。さらに、環境に配慮したカミソリという価値だけでなく、「紙を使ったおしゃれで先進的なカミソリ」として独自のポジションを築いていくことを表明した。

ゲストの夏木マリは「紙カミソリ」について、「持ち運びに便利ですし、ホテルのアメニティとしても普及したらいいなと思いました。皆さんは環境の話を生活の中で普段あまり意識しないかもしれませんが、モノを通じて教えられることもあるので、企業には率先して取り組んでいただきたいですね」とコメント。続いて冨永愛は「企業が環境に配慮したモノづくりを一生懸命していくことで、消費者側の意識も高くなりそうですね。先駆者としてやっていっていただけるのは心強いです」とコメントした。

ゲストの冨永愛(左)と夏木マリ(右)