サンスターは、徳島県、徳島県勝浦群上勝町とともに、同県や同町の観光資源や食材と、「サンスター心身健康道場」が提供する健康法を組み合わせ、楽しい旅の記憶とともに健康法を体得するヘルスツーリズム「健康道場ツアー~阿波遍路と葉っぱのまち 徳島・上勝コース~」を共同開発。2018年11月22日から受付を開始し、19年5月24~25日の1泊で実施する。
徳島県勝浦郡上勝町のほか、四国八十八カ所霊場1番札所の鳴門市「霊山寺」、同20番札所の勝浦町「鶴林寺」、サンスター徳島工場などを巡るツアーで、月ヶ谷温泉「月の宿」の料理長とサンスターの栄養管理士がタッグを組んだ、肉、卵、乳製品不使用、1食600kcalの玄米菜食の料理を提供し、楽しみながら健康習慣を体得してもらうのが目的だ。
サンスターでは、社員向け健康増進施設「サンスター心身健康道場」を1985年に開設。「常に人々の健康の増進と生活文化の向上に奉仕する」の社是を掲げており、それを具現化する第一歩として社員の健康増進に着手している。同施設では、食の質・量・タイミングのクセを直す〝玄米菜食・青汁・少食〟、自律神経のバランスを整える〝冷温交代プログラム〟、全身と口の歪みを整える〝均整ストレッチ〟を提供。食事、体、心の三つのアプローチで食生活など生活習慣の乱れや歪みへの気付きを与え、バランスを整える指導を実践している。
この取り組みの認知が徐々に拡大し、消費者からのニーズが高まったこともあり、それまで社員向けだったプログラムを一般にも提供するとともに、サービスとして商品化したのが「健康道場ツアー」だ。これまでも山形県かみのやま市、和歌山県・熊野古道の2カ所で16回実施し、のべ276人が参加しているが、今回の徳島県、上勝町といった自治体と緊密に協力した健康道場ツアーは初の試みとなる。
同ツアーの開発に伴い、飯泉嘉門徳島県知事、花本靖上勝町長、サンスターの吉岡貴司代表取締役の三者の参加のもと、10月23日に記者発表会を東京・千代田区の日本プレスセンタービルにおいて開催した。
飯泉徳島県知事は、日本の平均寿命が男女とも80歳を超えるまれに見る長寿大国であることを説明するとともに、徳島県が日本で長寿県第5位にランキングされていることに触れ、「今回の取り組みが日本の健康寿命延伸に貢献できることを大いに期待している」と語った。
上勝町は、20年までに焼却埋め立てごみゼロを目指すゼロ・ウェイスト政策にも取り組み、町民がごみを45種類に分別・再利用することで持続可能な社会を目指している。今年6月には内閣府による「SDGs未来都市」にも選定されるなど、その取り組みが高く評価されている。今回の健康道場ツアーの共同開発では町民一体となって推進するほど、町民も積極的だ。花本上勝町長は「今回のパートナーシップに関し、SDGsのモデルケースとして発信していきたい」と熱意を示した。
サンスターの吉岡代表取締役は、「今後も新商品・新サービスによって健康寿命の延伸に貢献したい」と語った。