資生堂のヘアメイクアップアカデミー&スタジオ「SABFA(サブファ)」が6月18日に、原宿駅前の複合施設「WITH HARAJUKU(ウィズ原宿)」2階に移転オープンした。これに合わせてカリキュラムも刷新するとともに、エージェンシー機能を持つ「Office SABFA」の運営等も拡充。美の総合アカデミーとして進化し、美に関わる技術者がさらに活躍できるようサポートする。第8代目となる校長には、資生堂トップヘアメイクアップアーティストの計良宏文氏が就任し、同アカデミーの新たな歴史を紡いでいくことになる。

校長に就任した計良宏文氏

オープンに合わせて、6月29日にメディア向けの内覧および説明会を実施。計良新校長が新たなSABFAの概要、カリキュラム、今後の様々な取り組みなどについて説明した。

SABFAでは、たしかな技術と感性をみがく、本物に触れる、才能をつなぐ、美の世界を拡張する、聖地で学ぶの五つのスクール哲学を設定。原宿という新たなカルチャーを生み出すエリアで、技術と感性をみがくことで時代を切り開き、新たな美を発信する才能あふれるアーティストの育成に取り組んでいく。

新たなカリキュラムは10月および2021年4月よりスタート。ベーシックメイクアップ、ベーシックヘアメイクアップ、アドバンス メイクアップ、アドバンス ヘア、アート&ディレクション ヘアメイクアップの五つのコースを用意しており、全コースとも美容技術者が働きながら学ぶことが可能。分野別に集中して学ぶことで、より専門性の高い技術を習得してもらう。なかでも、アート&ディレクション ヘアメイクアップは、アウトプットを重視した表現力をみがくコース。第一線で活躍するアートディレクターやファッションデザイナーとのセッションを通じ、より実践的な表現できるコースとなっている。修了制作作品は花椿WEBに掲載される。

また、ベーシックメイクアップおよびアドバンス メイクアップについては美容師免許がなくても受講が可能としている。美容師に限らず、美容部員やブライダルサロンのメイク担当者など幅広い職種で美に携わる美容従事者のレベルアップを実現していく。

レイアウトが自由に変更できる教室

講師陣は、計良氏をはじめ、資生堂ビューティークリエイションセンターに所属するヘアメイクアップアーティスト8名を中心に、第一線で活躍するスペシャリストが資生堂として培ってきた理論やそれに裏付けられた知識などを伝えていく。

また、Instagram、YouTube、FacebookといったSABFA公式SNSも開設。情報発信性を強化している。なかでもYouTubeチャンネルでは6月中旬より計良校長と卒業生がオンラインで座談会を実施した動画をアップ。SABFAに対する思いなどを語っている。今後は公式SNSのコンテンツも充実させていく考えだ。

SABFA OBが開設したヘアメイクアップエージェンシー「Office SABFA」では、卒業後のキャリアサポートを充実。コレクションやショー、店頭プロモーションなど活躍機会の創出・拡大・マッチングなどを進めていく。

スタジオに利用できる部屋も設置

新たな一歩を踏み出したSABFAについて計良校長は、「これまでSABFAが大切にしてきたことは守っていきたいと思っています。そのなかで変えられる部分は時代とともに変えていき、変化していくアカデミーでありたいと思っています。卒業生が築き上げてくれたSABFAの信頼感は維持しながら、さらにその役割を拡張しながら発展させていきたいと思っています。同時にスペシャリストとして活躍する人材を育成することでヘアメイクアップアーティストの存在感をより高めていけるよう、貢献していきたいですね」と熱意を語った。

トレンドの発信地でもある原宿で美を拡張していく人材を育成