資生堂は10月7日、紫外線防御に関する新知見を公表した。具体的には、塗布した日焼け止めが太陽などの熱で温められると紫外線防御成分が幕内で均一に広がり、紫外線防御効果が高まる技術を世界で初めて開発。過酷な環境下で紫外線防御効果が低下しにくいだけでなく、効果が向上する独自の技術となる。

着目したのは肌表面の温度。天気のいい日に、屋外で太陽に当たると人の体表面温度はわずか2分後には額部が、4分後には前腕部がそれぞれ40度近くにまで上昇することが資生堂の調査により判明。そこで同社では、こうした熱のエネルギーを利用することで紫外線防御効果を高める研究を進めた。その結果、太陽などから得られる熱エネルギーを利用し、従来困難とされてきた紫外線防御成分の均一性を分子レベルで向上させることに成功。熱エネルギーセンサーが熱を感知すると、紫外線防御成分とともに塗布膜中で均一に広がり、整った状態を維持し、これにより紫外線防御成分がその能力を十分に発揮できるようになり、紫外線防御効果を向上させた。