■次世代の産業と雇用を生む成長戦略
今日の欧州社会・欧州企業では、もはや「環境負荷軽減」という切り口で取り組みを行う企業はなくなっている。企業が経済活動を行う上での基本ルールは「持続可能性」や「循環経済」。製品の品質などは当然だが、原料の調達方法、製造工程や輸送に用いるエネルギー源、労働者や従業員や消費者の人権など、あらゆる面で倫理的ガバナンスや社会的責任が求められ、「持続可能性」(サステナビリティ)や「循環経済」(サーキュラー・エコノミー)という観点から一つ一つ精査してまとめ上げなければ成り立たない。「環境負荷削減」は重要な一要素だが、「脱炭素」「脱化石燃料」「脱プラスチック」なども同時に検討して最適化させねば、投資家からも、顧客からも、政治家からもそっぽを向かれてしまう。
本稿では、欧州が牽引する「持続可能な循環経済」への転換を、特に化粧品や一般消費財における「プラスチック戦略」に焦点をあてて概説してみよう。
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