アジュバンコスメジャパンはこのほど、2026年度事業戦略発表会を開催し、創業36年目を迎える同社の新たな方針と具体策を明らかにした。田中順子社長は冒頭、「原点回帰」をキーワードに掲げ、「創業時の理念である〝サロン・代理店・社員がやっていて良かったと思える会社づくり〟に立ち戻る一年にする」と強調した。
商品戦略の柱となるのは、北海道大学との共同研究成果の商品化である。3年前から着手してきたミトコンドリアへの働きに着目した基礎研究は、特許出願を経ていよいよ商品化段階に入るという。化粧品の高機能化が進む中、同社は〝細胞活性〟という原点から差別化を図り、スキンケア分野で他社を圧倒する商品開発を目指す考えだ。
続いて大嶋宏和取締役は、市場環境について、日本の化粧品市場が約2兆7000億円規模に拡大する一方で、理美容流通は7.6%のシェアにとどまる現状を提示。サロン専売市場は成長しているものの、その約9割がヘアケアで占められていると指摘し、スキンケアやメイクの伸長余地は大きいとの見解を示した。
同社の26年度の重点方針は①美容サロン市場への貢献と成長の実現②DXの推進③新商品・ブランド戦略の強化④サステナビリティ経営と企業価値向上――の四つ。特に注力するのが「体験型」への転換である。サロンメニューを起点とした提案を強化し、1分間のタッチアップを文化として定着させることで、顧客満足度向上と自然な店販売り上げの積み上げを図る。実証では、タッチアップ実施により高い購買率と満足度が得られたという。
また、ECプラットフォーム「アジュバンリンク」やアプリを活用し、在庫リスクを抑えながら生涯顧客化を推進。教育面ではオンライン・オフライン双方の研修を拡充し、代理店・サロンとの伴走体制を強化する。さらに、全国を四ブロックに再編する体制変更も実施し、ストック型店販モデルの確立を後押しする方針だ。★
月刊『国際商業』2026年04月号掲載























