アジュバンホールディングスの2023年3月期第2四半期連結業績は、売上高が前年同期比3.4%減の21億7100万円、営業利益同87.4%減の3300万円、経常利益同76.0%減の6500万円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益は投資有価証券の譲渡による特別利益2億6300万円を計上したことにより、同20.7%増の2億700万円となった。

美容業界においては、F2層(35~49歳の女性)のコロナ禍での高付加価値商品の需要をはじめとした「こだわり消費」のスタイルが増加しており、シャンプーや基礎化粧品が堅調に推移。その一方で仕上用化粧品を見直すユーザーが増加している。上期はそうした消費者変化の影響をうけ、 スキン・ヘアケア(理美容専売品)が苦戦。利益面では、原材料等仕入れ価格に大きな影響はないものの、研究開発費、人件費、子会社2C(EC販売)の広告宣伝開始によるの販管費の増加により、前期比で大きく減少した。

各セグメント売上高をみると、スキンケア商品は、同9.9%減の8億800万円。新メイクブランド「rafuna(ラフナ)-base make-」を上市したものの、巣ごもり需要向けに前期上市した「INCHLOSS(フェイス&ボディクリーム)」が一服したこと、全身用日焼け止めおよびハイエンドジェル状美容液キャンペーンの今期未実施などにより前期を下回る結果となった。

ヘアケアは、同3.5%減は14億2500万円。「Reベーシックライン」のリニューアル(商品廃棄ロス削減の為の初めての取り組みとして、リニューアル品の先出しを実施)によって、仕入れ・在庫調整が流通過程の一部で行われたことなどによりスタートに苦戦。前年同期を下回った。

その他は同113.1%増9700万円と大幅増。ADJUVANT HONG KONG COMPANY LIMITEDにおいてコロナ禍の影響が薄れ回復基調になったこと、2Cにおいて販促活動の実質スタート期となり、7月度より少しずつ顧客数が増加していることが好結果につながった。

今回の業績を受け、アジュバンホールディングスは22 年4月 22 日付で公表した通期見通しを変更。売上高が4億減の50億500万円(前年比13.1増)、営業利益が3400万円減の2億1400万円(同45.2%減)、経常利益は2800万円減の2億3100万円(同42.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2100万円減の3億1000万円(同21.1減)へと下方修正した。