ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業は、ポーラおよびポーラメディカルの支援のもと、ALOOP CLINIC & LABと共同で以下の2点を確認した。

肝斑にレーザートーニング(LT)施術を行う際のPCE‐DP®(医薬部外品成分表示名称:デクスパンテノールW)配合製剤併用による複合ケアにより、

①   複合ケアでLT施術単独よりも肝斑の改善が高まる

②   複合ケアでLT施術単独よりも肝斑の改善が早く表れる

これにより、レーザーを微弱なパワーで均一に照射し、メラニン色素を徐々に薄くしていく施術方法であるLT施術に医薬部外品有効成分 PCE‐DP®のホームケアを適切に組み合わせることの有用性が示された。

なお、PCE‐DP®は「メラニンの蓄積を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ」「肌あれを防ぐ」の2種の効果効能が承認されている有効成分で、2018年にポーラ化成工業が市場でおよそ10年ぶりに美白医薬部外品の製造販売承認を取得した。

シミの一種である肝斑(ホルモンバランスの乱れなどが原因となって頬骨の高い部分に左右対称に表れる30~50代女性に見られるシミ)を対象とした12週間の試験で、LT施術とPCE‐DP®を配合した製剤の併用による安全性および肝斑に対する有用性を検証した。被験者23人に、2週間ごとに計6回のLT施術を行い、施術当日の夜を除き、朝晩のホームケアで、顔の片側にPCE‐DP®配合製剤(複合ケア)、反対側にはPCE‐DP®を配合していない製剤を塗った(施術単独)。試験後の評価では、PCE‐DP®配合製剤による有害事象は認められず、安全に併用できることが確認できた。

医師による肝斑の改善度評価では、複合ケアは肝斑の改善が早く、効果も高いことも分かった(図1)。機器による測定でも、複合ケアの方が施術単独と比べてメラニンがより減少した(図2)。

写真でも、複合ケアでは肝斑がより薄く、目立ちにくくなったことが実際に見て取れる。図3は、左右半顔写真と皮膚科専門医による改善度評価の代表例である。施術当日の夜を除き、12週間にわたり右側にPCE‐DP®配合製剤、左側にプラセボ製剤を朝晩塗った。この際、それぞれの製剤を左右どちらの半顔に使用するかは、被験者・医師・測定者には伏せてランダムに設定した。12週後には試験開始日と比較して、眼の下や顔の外側寄りに存在する肝斑が、複合ケア側ではより薄く目立たなくなったことが確認された。また、くすみが目立たなくなり、透明感が出たことが分かる。

さらに、肌のバリア機能の指標となる経表皮水分蒸散量(TEWL)の変化も少なく、複合ケアがバリア機能の低下を抑制する可能性が示された。一般的に、美容施術後のダウンタイムでは肌あれを感じる例が報告されている。そこで、PCE-DP®の併用による肌あれ防止効果を確認するため、バリア機能の低下抑制についても検証した。

図4は、肌のバリア機能の指標となる皮膚からの水分蒸散量(経表皮水分蒸散量: TEWL)の測定結果。TEWLが高いほど皮膚からの水分蒸散量が多く、バリア機能が低下していることを示す。12週後、PCE‐DP®配合製剤を塗布した側では施術単独よりもTEWLが増加せず、複合ケアがバリア機能の低下を抑制したと考えられる。

同研究により、美容医療施術とホームケアの適切な組み合わせが有用であることが改めて確認できた。ポーラ化成工業では、今後も安全で効果を実感しやすいケア方法を提供していく。