敏感肌用化粧品市場は1000億円規模に成長している。ただ、その要因は皮膚生理の変化なのか、マーケティングによる需要創出なのかは不明瞭だ。本稿の前編では市場動向や消費者意識、敏感肌の定義や診断基準について論じた。後編は外的環境やライフスタイル要因、処方設計上の課題などについて考察する。

環境・生活要因を考えれば症状増加は当然の流れ

敏感肌は環境要因や生活習慣の影響を強く受けることが知られている(https://www.mdpi.com/2079-9284/11/6/190)。外的環境として、気候・大気の条件が敏感肌症状を左右する。季節による変動では、冬の低温低湿度環境で皮膚の経表皮水分蒸散(TEWL)が増大し敏感肌症状が悪化しやすい一方、夏場の高温や日射(UV)も皮膚バリアにダメージを与えることが知られている。

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