【期間限定無料公開(25年1月10日まで)】
近年、エクソソームが医療分野を皮切りに美容領域でも注目を集め始めている。エクソソームは細胞由来の脂質二重膜で囲まれた数十〜数百ナノメートル(nm)の細胞外小胞の一種。免疫系の制御・組織再生や組織再構築などにおいて重要な役割を果たしていることが知られており、診断や治療への応用を検証する臨床試験が科学界や投資家から大きな関心を集めている。そのため、多くの研究が進行しており、徐々に基礎研究を超え、実用化に向けて現実味を帯びている。
特に皮膚科学や美容領域においては、再生やアンチエイジングの観点でエクソソームの応用が研究され始めている。エクソソームはその効果の高さから非常に有望であるが、一方で、品質管理面での課題やエクソソームの作用メカニズム、安全性、法規制など、未だ議論を要する点も多く、さまざまな課題が残されているのが現状である。そこで本稿では、「エクソソームの光と闇」と題し、その可能性と直面する大きな課題の両面を論じる。
エクソソームには善玉と悪玉がある
エクソソームは、細胞が分泌する細胞外小胞の一種で、原核生物と真核生物のすべての細胞から放出される。血液、尿、唾液、母乳などさまざまな体液中や細胞の培養上清中に存在している。
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