サントリーウエルネスは、2024年12月11日、「人生100年時代の物語大賞(以下、物語大賞)」授賞式を開催した。
同イベントは、高齢者施設の利用者や認知症患者など、日頃は「支えられる」場面の多い人が地元のJリーグのクラブを応援することで「支える」存在になることをめざす「Be supporters!」(以下、ビーサポ)活動の一環だ。ビーサポは20年12月から始まり、サントリーウエルネスがJリーグや複数のクラブと協働して推進している。21年12月には、Jリーグとパートナー契約を締結し、全国規模で活動を推進。現在、全国で約230施設・延べ約1万人にまで広がっている。
物語大賞の実施は、23年に続き2回目。今回は、全国のビーサポ参加施設から応募のあった物語の中から、事前に選出した大賞一つ、ファイナリスト四つの計五つを表彰した。
授賞式冒頭、あいさつに立ったサントリーウエルネスの沖中直人社長(※)は「延べ1万人のサポーターが生まれる中、いろいろな施設での物語を耳にしました。そのすてきな物語を一人でも多くの方に共有したいという思いで物語大賞が始まりました。ここにお集まりの皆さま全員に、人生100年時代が訪れます。いかに生きるかのヒント、ナレッジがたくさん詰まっていると思います。物語を通じて、自らがどう生きるか、そして自分の家族にどう生きるかという話ができる機会になればと思います」とこの企画への思いを語った。
※24年12月時点
授賞式は2部制で、第1部では、受賞作品の朗読、および大賞は映像作品の上映を行った他、プレゼンターであるJリーグ特任理事 元プロサッカー選手の内田篤人氏、Jリーグ執行役員の辻井隆行氏、介護福祉士・モデルの上条百里奈氏、沖中社長が、それぞれの受賞作品・エピソードに対してコメント。大賞の「愛は生まれ故郷、鹿児島へ。〜推し活で生まれた奇跡〜」への賞状の授与を行った沖中社長は、「ビーサポを始めた際に想像もしていなかったことが起こったなと驚きました。この活動を通じて(大賞の物語に登場した)照子さん、選手、高齢者施設の職員の皆さまがパワーを送り合うことによって、関係性の質が良くなっていくっていうことを実証していただいているのかなと思いました」と語った。
続く第2部「人生100年時代を生きるヒント〝幸福寿命〟って何だろう?パネルディスカッション」では、サントリー生命科学研究所の森田賢研究員、精神科医の和田秀樹先生、社会心理学者の内田由紀子先生がパネリストとして登壇。サントリー生命科学研究所が科学的に分析した結果を元に、専門家が〝人生100年時代を生きるヒント〟についてトークを繰り広げた。★
月刊『国際商業』2025年02月号掲載