ライオンの2024年12月期第2四半期決算は、売上高は前年同期比3.0%増の1986億3400万円、営業利益113.9%増の133億5700万円、親会社の所有者に帰属する中間利益が131.0%増の99億3100万円と増収増益となった。

一般用消費財はオーラルケアが増収したものの、ファブリックケアの減収や事業譲渡の影響もあり、全体では減収。海外は主要進出国でそれぞれ増収、特に中国、マレーシアは実質で2桁成長を継続した。営業利益・親会社の所有者に帰属する中間利益は、事業利益の増益に加え、一部ブランドの譲渡益を計上した影響により大幅増益となった。

一般用消費財事業の売上高は2.0%減の1262億800万円、事業利益は394.4%増の36億2800万円だった。

オーラルケア分野の売上高は4.1%増の359億円。ハミガキは「クリニカPROハミガキ」や「NONIOプラスホワイトニング ハミガキ」が好調に推移したことに加え、新ブランド「OCH-TUNEハミガキ」を発売した。ハブラシは「NONIOハブラシ」や「クリニカPROハブラシ」が好調に推移するとともに、「OCH-TUNE ハブラシ」を発売。デンタルリンスは「OCH-TUNE マウスウォッシュ」の発売に加え、「NONIO プラスホワイトニング デンタルリンス」が好調に推移した。

ビュ-ティケア分野の売上高は0.7%減の118億4200万円。ハンドソープは「キレイキレイ薬用ハンドコンディショニングソープ」が好調に推移したが、「キレイキレイ薬用泡ハンドソープ」が伸びなやんだ。ボディソープは「hadakaraボディソープ」が前年同期を下回った。

ファブリックケア分野の売上高は7.3%減の276億4700万円。柔軟剤は、改良発売した「ソフラン プレミアム消臭」が順調に推移したが、昨年発売した「ソフラン エアリス」が前年同期を下回った。洗濯用洗剤は液体高濃度洗剤「NANOX one」が堅調に推移した。

リビングケア分野の売上高は5.8%減の101億8700万円。住居用洗剤は、浴室用カビ防止剤「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤」が前年同期を下回った。台所用洗剤は、改良発売した「CHARMYチャーミーMagicaマジカ酵素+」が前年同期を大幅に上回ったが、事業効率化に向けた商品構成見直しのため、一部商品の販売を昨年終了したこともあり微減となった。

薬品分野の売上高は1.4%増の120億5900万円。解熱鎮痛薬は「バファリン プレミアム DX」が順調に推移したが、「バファリン プレミアム」、「バファリンA」が前年同期を下回った。点眼剤は「スマイル40ゴールド」シリーズが順調に推移するとともに、新製品「スマイル40 プレミアム ザ・ワン」が好評だった。ニキビ薬は、「ペアアクネクリームW」が好調に推移した。また、足用冷却シートは「休足時間 足すっきりート」が好調に推移した。なお、当中間期中に外用消炎鎮痛剤「ハリックス」及び、ドリンク剤「グロンサン」、「グロモント」の各ブランドを他社に譲渡した。

その他の分野は機能性食品事業を昨年終了したこともあり、売上高が4.2%減の285億7000万円。ペット用品は、オーラルケア用品「PETKISS」や猫用トイレの砂「ニオイをとる砂」が堅調に推移した。ギフト・ノベルティは、市場縮小等の影響を受け、前年同期を下回った。

産業用品事業の売上高は7.1%減の264億7000万円、事業利益は10.8%減の14億9500万円。モビリティ分野では、タイヤ用ゴムの防着剤が好調に推移した。エレクトロニクス分野では、二次電池用導電性カーボンが前年同期を下回った。業務用洗浄剤分野では、衣料用洗剤が好調に推移するとともに、ハンドソープも順調に推移した。

海外事業の売上高は14.8%増(為替変動の影響を除いた実質前年同期比は6.6%増)の806億6900万円。事業利益は29.9%増の45億4200万円となった。

東南・南アジア全体の売上高は13.3%増(為替変動の影響を除いた実質前年同期比は5.9%増)の483億3700万円、事業利益は38.6%増の28億3600万円。タイでは、洗濯用洗剤「Pao」やボディソープ「植物物語」が順調に推移した。また、マレーシアでは洗濯用洗剤「トップ」が前年同期を大幅に上回った。

北東アジア全体の売上高は17.2%増(為替変動の影響を除いた実質前年同期比は7.6%増)の323億3100万円、事業利益は17.7%増の17億600万円。中国では、ハミガキ「ホワイト&ホワイト」が順調に推移するとともに、ハブラシ「システマ」が好調に推移した。韓国では洗濯用洗剤「BEAT」や点眼剤「Eyemiru」が好調に推移した。

25年12月期通期業績は、売上高1.8%増の4100億円、営業利益は31.7%増の270億円、親会社の所有者に帰属する当期利益29.9%増の190億円と、当初予想を据え置いた。