その発表はサプライズだった。6月17日、ロレアルはパリで開かれたテックイベント「Viva Tech 2026」で記者会見を開き、OpenAIとの戦略的協業を明らかにした。生活者との接点では生成AIサービス「ChatGPT」を活用し、研究開発やマーケティングにはOpenAIの最新AI技術を組み込む。世界最大の化粧品企業であるロレアルがAIを成長戦略の中心に置いたことは、化粧品産業の競争軸が変わり始めたことを強く示している。

ロレアルが重視しているのは、生活者と美容情報の接点が変わり始めていることだ。同社によると、25年にはChatGPTでビューティーとヘルスに関するやり取りが毎週2億8000万件以上に上ったという。生活者は、検索サイトにキーワードを入力して美容情報を探すだけでなく、AIに肌や髪の悩みを相談しながら商品や手入れ方法を選ぶようになり始めている。ロレアルはこの変化を見越し、「AIに見つけられるブランド」になるだけではなく、「AIに正しく理解されるブランド」になることを目指している。

AIは消費活動に急速に浸透し始めている

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