シンプルデザインで売り上げが拡大

エステーグループの業務用ビジネスを手掛けるエステーPRO(プロ)は、事業構造改革の真っ只中だ。これまでは売り上げの大半を手袋事業で稼ぐ一本足打法だったが、原材料高騰などで収益が悪化。その対策にグループが持つ香りの技術を生かす事業の多角化を進めている。2027年までの中期戦略では、パーパスに「空気を通して、公共の場に感動の空間をプロデュースする」と掲げ、エアケア事業での業績拡大を打ち出した。手袋事業の高付加価値化とカイロなどグループ既存事業の業務用参入と合わせて、三つの視点から収益性の高い事業構造を築こうとしている。

エアケア事業の代表例は、エステー得意の消臭剤である。業務用のニーズは、シンプルなパッケージと、複合臭や大空間に対応する機能性の二つ。例えば、パッケージについては、家庭用ブランド「消臭力」は、店頭での視認性を高めるためにブランドロゴを目立つ場所に置いている。しかし、業務用ではロゴは不要。飲食店などの雰囲気とマッチしないからだ。

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