ライブコマースは、化粧品の販路として定着するだろうか。この販売形態は、ライブ動画でさまざまな商品を紹介し販売する「ライブ配信」と「Eコマース」をかけ合わせたもの。ライブ視聴者は商品に関する質問などを投げかけ、配信者(ライブコマーサー)はすぐに回答する。エンタメ要素が強く、ECでありながらインタラクティブかつスピーディに商品理解を促すのが、最大の特徴だろう。

ただ、中国を中心に海外では盛んだが、日本では大きく広がったとは言い難い。例えば、2017年頃から、メルカリやヤフー、楽天などいくつかの大手企業もライブコマースのプラットフォーム構築に挑んだが、数年で撤退している。一方、企業単位の取り組みは続いているが、大きな売り上げとは言い難い。ユニクロなどのアパレルブランドに加え、美容カテゴリーでは、人流が消えたコロナを機に、資生堂、ファンケル、ヤーマンなどがライブコマースを開始。配信者はブランド担当者や美容部員が主で、新発売あるいは季節に合わせた自社商品を紹介する内容が多い。プロモーション戦略の一環と捉えるのが正しいだろう。

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