ポーラ・オルビスホールディングス(HD)の2023年12月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比9.0%増の858億3600万円、営業利益が82.3%増の89億6600万円、経常利益が28.3%増の113億8900万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が32.1%減の74億400万円。国内、海外ともに増収、大幅増益となった。
主力のビューティケア事業は、売上高が9.3%増の835億2900万円、営業利益が66.1%増の87億1300万円だった。
主力ブランドのPOLAは、売上高が10.4%増の497億6300万円、営業利益が43.2%増の70億1200万円。国内事業では、2023年4月より新メンバーシッププログラム「ポーラ プレミアム パス」を始動。全ての販売チャネルの顧客IDを統合して、国内全てのお客に共通のサービス体験の提供を開始している。経済活動の正常化による人流の戻りや訪日外国人客の戻りに加えて、「B.Aミルクフォーム」等の新商品やエステの好調により、国内全ての事業が前年を上回る実績で推移した。
海外事業では、最重点市場である中国でブランドプレゼンスの確立のための顧客接点の拡充に取り組んでいる。アフターコロナにおける需要回復には一定の時間を要するものの、新商品を軸としたマーケティング活動も奏功し、海外事業全体では前年を上回る実績となった。
ORBISブランドは、売上高が9.7%増の209億200万円、営業利益が26.0%増の31億2700万円。国内事業では、直販チャネルで、オルビスユーシリーズ最高峰である「オルビスユードット」の認知拡大による新規顧客獲得や、リニューアル発売したUVのスペシャルケア品の好評により、顧客数が前年を超過した。外部チャネルは、ECプラットフォームを中心に前年同期より大幅に伸長した。海外事業においても、重点市場の中国を中心に、前年を上回る成長を実現した。
Jurliqueブランドでは、重点市場の豪州においてオフラインでの回復が進んだこと、また中国においては、新型コロナウイルス感染者数の再拡大に伴う影響を受けながらも、新商品の投入によるブランド価値の向上と顧客のエンゲージメント強化等により、前年を上回る実績となった。また、2023年6月1日付でJurlique Internationalの新CEOを中心に新たなマネジメント体制をスタートさせた。売上高は前年同期を上回った一方、販売管理費等が増加した影響により営業損失が拡大する結果となった。
育成ブランドでは、THREEブランドで2024年黒字化に向けた構造改革の取り組みを進めている。基幹スキンケアシリーズの新商品によりスキンケア売上が成長し、国内事業は前年を上回る実績で推移した。育成ブランド全体では前年同期を上回る売上高となり、各ブランドにおいて厳格な費用コントロールを実施したことが奏功し、営業損失は改善した。
通期業績は上期の業績を踏まえ、営業利益9億円を上方修正した。修正後予想では、売上高が8.2%増の1800億円、営業利益が27.2%増の160億円、経常利益が17.2%増の175億円、親会社株主に帰属する当期純利益が1.3%増の116億円としている。