ポーラ・オルビスホールディングスの2021年12月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比6.3%増の890億5500万円、営業利益が同54.7%増の90億9500万円、経常利益が同130.6%増の104億7700万円、純利益が同673.3%増の70億8600万円と増収減益となった。
セグメント別ではビューティケア事業の売上高が同6.7%増の868億1900万円、営業利益が同72.7%増の91億3300万円を計上。オルビスが減収となるものの、ポーラが大幅増収。また、増益要因としては、粗利の増加のほか、ポーラのチャネル構造変化が挙げられる。
ポーラブランドでは、さらなるブランド価値の向上、中長期的な顧客基盤構築を進めるため、エイジングケア・美白を中心とした高機能商品の投入、ブランド価値を体現するプロフェッショナル人材育成、また、成長市場である中国およびトラベルリテールでの接点拡大を実施。
今期に入ってから、シワを改善する医薬部外品として承認された「リンクルショット」、さらに「ホワイトショット」シリーズから新美白美容液等の大型商品をリニューアル発売し、顧客セグメント別のプロモーションを展開したことで、特に新規顧客の獲得と購入歴の浅い顧客の活性化を重点にオンライン技術の活用も加速させ、顧客拡大・年間LTVの最大化に向けて取り組んだ。ECチャネルも引き続き堅調に推移しているほか、海外では中国およびトラベルリテールを中心に順調に事業拡大が進み、これがポーラブランド全体を大きくけん引した。
一方のオルビスブランドでは、海外事業での構成比の高い台湾においてロックダウンに近い状態が継続したほか、国内においてもメイク品の需要減少による顧客単価の低下、新規事業への投資等により、前年同期を下回る売上高・営業利益となった。
Jurliqueブランドは、オーストラリアの直営店や大手百貨店の営業停止など大きな影響を受けたものの、自社ECチャネルの売上伸長や中国、香港における営業活動の回復による事業成長の結果、前年を上回る結果に。また、H2O PLUSブランドも、成長市場であるクリーンビューティ市場におけるブランド確立を目指し、ECチャネルでの顧客拡大に取り組んだ結果、前年同期を上回る売上高となった。
育成ブランドについては、DECENCIAブランドの国内EC、海外EC売り上げの成長、THREEブランドの国内EC売り上げ成長に加え、2018年にローンチしたAmplitudeブランド、ITRIMブランド、FIVEISM×THREEブランドの売り上げが成長。また、4月に子会社化したFUJIMIブランド(トリコ株式会社)も加わったことにより、前年同期を上回る売上高となった一方で、のれんおよび商標権の償却費等の増加により、営業損失が拡大する結果となった。